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避難情報について(2)

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(内閣府の資料をもとに作成)

警戒レベルと避難情報・防災気象情報

警戒レベルと避難情報・防災気象情報

 大雨により、河川の氾濫や土砂災害が発生するおそれがある場合には、気象庁や都道府県等から多くの防災気象情報が発表され、防災気象情報は警戒レベルに対応しています。

 例えば、

 氾濫注意情報は警戒レベル2に相当します。

 氾濫警戒情報・洪水警報と大雨警報は警戒レベル3に相当します。

 氾濫危険情報と土砂災害警戒情報は警戒レベル4に相当します。

 氾濫発生情報と大雨特別警報(土砂災害)は警戒レベル5に相当します。

 

 市区町村は、これらの防災気象情報に加えて、地域の土地利用や災害実績等も踏まえ、総合的に「高齢者等避難」や「避難指示」等の避難情報を発令することから、市区町村の避難情報と防災気象情報が出るタイミングや対象地域は必ずしも一致しません。

 

 自治体から警戒レベル3「高齢者等避難」や警戒レベル4「避難指示」が発令された際には、速やかに避難行動をとってください。一方で、多くの場合、防災気象情報は、自治体が発令する「高齢者等避難」「避難指示」等よりも先に発表されます。このため、警戒レベル3や警戒レベル4に相当する防災気象情報が発表された際には、「高齢者等避難」「避難指示」等が発令されていなくても、自らの判断で避難を始めてください。

 

 避難行動につなげるため、災害の度に、気象庁は情報の充実を図ってきました。しかし、情報が多すぎてわかりづらいという意見もあります。

 災害が迫ってから情報収集を始めると、多くの情報により、どの情報に注目すべきかがわからず、避難をしそこねるおそれがあります。日頃から気象情報に注意して、常に、防災気象情報と警戒レベルとを対応させる習慣を身につけることが必要です。

顕著な大雨に関する情報

 2021年の6月17日から、気象庁は「顕著な大雨に関する情報」を発表することになりました。この情報は「線状降水帯」による大雨が確認された場合に発表されます。「線状降水帯」とは、同じ場所で巨大な雨雲が次々と発生して、帯状に連なる現象で、数時間にわたり同じ場所を通過または停滞するので、大雨をもたらします。2015年9月の常総水害の際にも、「線状降水帯」が発生しました。

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 (気象庁のホームページによる)

常総水害の際,鬼怒川に沿って南北に連なった線状降水帯

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(国土交通省のホームページによる)

鬼怒川の堤防が決壊し,濁流が流れ込んだ茨城県常総市

 「顕著な大雨に関する情報」は「線状降水帯」の発生を予報するものではありません。「顕著な大雨に関する情報」が発表された時には、既に「線状降水帯」は発生しているので、「顕著な大雨に関する情報」の警戒レベルは、レベル4相当以上になります。よって、「顕著な大雨に関する情報」が発表された時には、既に、避難場所までの移動が危険な状態になっているおそれがあります。この場合、崖や沢から離れた、近くの頑丈な建物に移動したり、建物の2階以上等、浸水しにくい高い場所に移動する等して、身の安全を確保することが重要です。


緊急安全確保

上階へ移動

緊急安全確保

上階に留まる(待避)

緊急安全確保

崖から離れた部屋に移動


                             (画像をクリックすると拡大表示されます。)

イラスト:内閣府

今回は、ここで失礼いたします。お読みいただきありがとうございました。